ポストに投函できない?友人の言葉で克服できたこと・強迫症(強迫性障害)

「強迫症・強迫性障害」についての記事です。

ポストの前で確認行為を繰り返す

郵便物をポストに入れるとき。
★切手は貼ってるか、ちゃんとくっついているか。←貼っているけれど心配になる
★封は閉じているか。←閉じていないことは一度もないけど
★投函口を間違えたらどうしよう。←間違えても届くと思うけど
あらゆる不安が襲ってきて、確認行為をしてしまいます。

ポストの前で切手を指をさして「よし」とか言ったりすることも。←変な人になってる! 
早く投函しなければと焦るほど、ダメなんです。

ポストの前で動けない時間は長くても3分程度ですが、不安と焦りが頭の中で飛び交い、投函後は「大丈夫」と自分に何度も言い聞かせなくてはなりません。

集合住宅のポストもストレス

今年のはじめのこと。
友人が、わたしの持っている本に興味があると言うので「もう読まないからあげるよ」とLINEで伝えました。

コロナで、友人に何かを渡すときはマンションのポストを利用していました。

マンションのポストとは言っても、わたしにとっては大きなストレス。
「部屋番号を間違って入れたらどうしよう」という不安から、何度も部屋番号の確認をしてしまいます。

友人からは「手間をかけるからいいよ」と返信が来ました。

マンションのポストが難関だなと思っていたわたしは、返信を読んでホッとしたのです。それと同時に、ホッとした自分が情けなかったです。

曝露反応妨害をしてみようと思った

友人は、何でも話せる長い付き合いのママ友。
渡したい本があるのに、強迫症(OCD)があるからできない・・・
悲しくなりました。
まん延防止等重点措置の時期で会うことは控えていました。

ちょうどその頃『強迫症を治す』という本を読んでいたので、「暴露反応妨害*1」を自分で試してみようと思い、友人にLINEしました。

*くまこ*
強迫性障害のわたしにとって ポストに本をいれるというのは、すごく勇気が必要で緊張する事なの。
特に、人の家のポストは部屋番号を間違えないかという確認行為との闘いなんよね。
誰かのポストに入れるのが恐怖とか信じられんやろ?

本を渡すことはポストに入れる練習になるから、買い物ついでに本を入れておくね。

友人は「間違えたら怖いって感覚、すごくわかるよ」と共感してくれた上で返事をくれました。
*友人*
練習に使ってくれるのは全然かまわないし、とてもありがたいと思ってます。

でも、入れられなくても、くまこさん は くまこさん だし、それってやらなくても大丈夫なことだから無理はしないでね!

この言葉に勇気づけられて、わたしは友人宅へ行きました。
ポストに入れようとしたら、郵便配達の人と一緒になり、焦って確認行為もせずにポイっと入れてしまいました。

朝散歩 29日 AM6:05 花「サルビア」

ポストに投函するたびに思い出す友人の言葉

ポストに投函するたびに、友人の顔・声・言葉がふっと頭に浮かぶようになりました。
入れられなくても、くまこさん は くまこさん」

友人の言葉が、ポストの前に立つと湧き上がる不安を消してくれます。

最近は、ポストに入れるときに友人を思い出さなくなりました。
投函したあとに、友人の笑顔がふっと浮かぶだけです。

克服の鍵は「タイミング」と「温かい言葉」

「知識を味方にする」と主治医に勧められた『強迫症を治す』という本を読んだばかりのタイミングで、気持ちが治すことに前向きになっていました。
そのタイミングに、友人からの温かい言葉が重なって・・・
ポスト恐怖症を克服できたのではないかと思います。

全ての強迫症(OCD)が簡単に治るわけではありませんが、私が抱えている強迫症のひとつが減ったことはとても嬉しいです。

朝散歩 29日 AM6:05 花「ヒヤクニチソウ」

おわりに

先日の記事にたくさんの温かいコメント・スターをありがとうございました。

そして、予想外にたくさんの方に読んで下さったことが驚きでもあり、嬉しかったです。


強迫症(OCD)という病気を引き起こした原因になっていると思われる心の傷。

その傷を癒やしてくれるのは「人」であり「優しさ」だと感じています。
わたしには、数少ないけれど信頼できる友人がいて。
ブログで話を聞いてくれる「人たち」がいる。

人に恵まれていることに感謝して・・・
少しずつ、この病気を治していこうと思います。

補足・参考記事

*1曝露反応妨害とは

強迫性障害の治療で主に行われるのは、「曝露反応妨害(ばくろはんのうぼうがい)」という方法です。患者がこれまで恐れたり避けたりしていた状況にあえて自分をさらし(曝露)、その後、これまで不安や不快感を打ち消すために行っていた強迫行為をできるだけしない(反応妨害)ようにします。最初の段階では患者は強い不安を覚えますが、この状態をしばらく続けると不安は下がってきます。強迫行為をしなくても不安がなくなることを実感できれば、強迫行為をする必要はないとわかり、次第に強迫行為をしなくなる方向に向かいます。

認知行動療法|強迫性障害からの回復 - NHK福祉ポータル ハートネットより。

★ポストへ投函する事への確認行為や恐怖は、強迫症(OCD)あるあるです。

「名探偵モンク」強迫症(強迫性障害)あるある - 自分暮らし・癒やし時間

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